まさふみの4コマ漫画集

まさふみの4コマ漫画集

4コマ漫画、日記、観た映画の感想などを投稿しています。自分にしか作れない記事を模索中です。

kindleで絵本を出版したよ

電子書籍kindle)で絵本を出版しました。

絵本制作と電子書籍の出版は、これが初めての体験でした。

今回は、私の絵本出版までの道のりを紹介したいと思います。

出版した絵本の紹介

1冊目「おもいやりのむら」


Amazon.co.jp: おもいやりのむら(ふしぎ絵本)

あらすじ:
1日ひとつずつモノが消えていく不思議な村がありました。その村に住む主人公のぷぷは、大切なモノを失う中で、本当に大切なモノに気が付きます。

2冊目「ゴーゴー vs ニンジャ ゆめのなかでおおあばれ」


Amazon.co.jp: ゴーゴー vs ニンジャ ゆめのなかでおおあばれ(ふしぎ絵本)

あらすじ:
動物たちの夢の中に、いたずらが大好きなニンジャがあらわれます。ニンジャのいたずらに困った動物たちは、街を守る正義のヒーロー「ゴーゴー」に助けを求めます。ゴーゴーは動物たちを助けるために、夢の中でニンジャに会いに行きますが...。果たして結末やいかに。ゴーゴーとニンジャが夢の中で大暴れします。

ちなみに、ゴーゴーの絵本は、2022/6/17(土)16:00〜2022/6/22(水) 15:59まで期間限定で、kindleにて無料で販売しています。 そして、このブログを書いている2022/6/18(日)現在、kindle絵本の無料本ランキングでなんと1位を獲得しています。みなさま、ありがとうございます。

ゴーゴーの絵本が1位をとったどーの図

絵本を作ろうと思ったきっかけ

31歳を迎えた私は、現在の仕事や自分の人生について、毎日ムラムラと思い悩む日々を送っていました。そんなとき、とある転職支援の施設で職業適性検査を受けてみたところ、私は「絵本作家に適性がある」ということがわかりました。

それから、絵本作家になるにはどうすれば良いのか、ネットで調べていたところ、絵本コンテストというものがあることを知りました。絵本コンテストで優秀な賞をとれば、絵本を出版することができ、絵本作家としてデビューできるというのです。そして、絵本コンテストはさまざまな企業や団体が主催しているものがあるのですが、その中から、募集締切までちょうど1ヶ月という、非常にタイミングの良いコンテストを見つけたのです。

募集要項にある絵本のページ数は、見開きで15ページ。「1日1ページずつ描いていけば、余裕で間に合うな」と思い、それから毎日コツコツとiPadで絵を描いていきました。実際は、1日1ページを仕上げるというのはハードであり、途中でだらけてしまう日もありましたが、なんとか応募締切日まで3日ほどを残して、絵本を完成させることができました。

しかし、ここで事件が起きます。

応募は紙に印刷して郵送することになっていたのですが、iPadで描いた絵をコンビニで印刷してみたところ、変な余白が挿入されてしまい、募集規約の絵のサイズを満たさなくなってしまったのです。このとき、膝から崩れ落ちんばかりのショックを受けた私は、応募締切日までの残りの日数でこの問題を修正する気力が湧いてこず、ここでやむなく絵本コンテストへの応募を諦めることにします。

しかししかし、ここで救いの神が降りてきます。

なかば死んだ魚のような目をながらネット検索をしていたところ、kindleで簡単に絵本を出版できるという記事が目に飛び込んできたのです。その瞬間、私は目の輝きを取り戻し、「わいは絵本作家になるんや!」と自分を奮い立たせ、kindleで絵本を出版することを決意したのです。

こうして私は、当初想定していたルートではないところから、絵本作家デビューを果たしたのでした。

絵本制作のここが大変だった

文章の言葉えらびで悩む悩む

もともと私は、趣味で4コマ漫画を描いていたこともあり、起承転結のストーリーを考えるのは、それほど苦ではありませんでした。しかし、絵本となると、4コマ漫画よりも文章量が多く、さらに子供にもわかりやすい文章を書く必要があります。そのため、ストーリーの大枠はすぐに決めることができたのですが、それをどうわかりやすく伝えるかという部分に多くの時間がかかりました。

※私の4コマ漫画はコチラ↓ stepup.hatenablog.com

例えば、「おもいやりのむら」という絵本は、ものが消えていくというストーリーで、消えるという言葉一つをとっても「きえる」「なくなる」「しょうめつする」など、さまざまな言い方があります。どれが一番わかりやすい表現なのだろう、どの言葉を選んだときが読んだ時のリズムが良くなるだろうなどと、色々と悩みました。

今でも、出版した作品を読み返してみると、「ここの表現は、こっちの方が良かったな」とか、「ここの文章は、少し長くて読みにくいな」とか思うことがあります。

英語版も作ろうとしたら...

実は、「おもいやりのむら」という絵本は、英語版も出版しています。


Amazon.co.jp: Thoughtful Village(Picture Book)

なぜ英語版を作ったかというと、最初に使っていた電子書籍作成ソフトが、英語にしか対応していなかったためです。なんじゃそりゃ。

私の英語レベルはTOEICで650点で、会話になると言葉がうまく出てこないというようなレベルでした。そのため、英語の文章は、DeepLという翻訳ソフトを使って、作成しました。

ここで一番頭を悩ませたのが、「おもいやり」という言葉をどう英語に翻訳するかということでした。

英語の辞書をみると、compassion、thoughtfulness、consideration、sympathyなどなど、さまざまな英語表現が存在します。そして、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。最終的には、compassionとthoughtfulnessの2つで悩み、thoughtfulnessを使うことにしました。compassionは仏教で言うところの慈悲の心で、ポジティブでない事柄に対して、第3者からの視点で使われるとのことです。例えば、「苦しんでいる人に対して思いやりを持って接しましょう」など、同情や哀れみのニュアンスがある言葉です。thoughtfulnessは思慮深さや心遣いという意味で、ポジティブな場面や当事者間でも使われます。例えば、「あなたの思いやりに感謝します」など。

この絵本は、英語ネイティブの方に文章を添削してもらったわけではないので、もしかしたら誤訳が含まれるかもしれませんが、DeepLや英語辞書を使ってなんとか出版までこぎつけることができました。。

絵本出版までの流れ

ここからは、私と同じように絵本を出版したいという方に向けて、私が絵本出版までにやったことを、箇条書きで簡単に紹介したいと思います。

絵本制作編

  • テーマを決める
    • 絵本を通して伝えたいこと、共有したいこと
  • ページ数を決める
    • 見開きで1ページの絵本とするか、片面で1ページの絵本とするか
    • 全体のページ数
    • 起承転結にそれぞれ何ページ使うか
  • ストーリーを考える
    • 起承転結のストーリーを大まかに決める
    • 各ページにストーリーを割り振る
  • イメージ(絵)を決める
    • 登場人物の容姿
    • 世界観
      • 私は、世界の絶景の写真集を参考にイメージを膨らませました
    • 使用するペン
      • どういうタッチにするか(使用するペンで作品の印象が変わります)
  • 下絵を描く
    • 各ページに下絵を描いていく
  • ペン入れ、色塗りをする
  • 文章を入れる
    • 各ページに文章を入れていく
    • 何度も読み返し、文章を良くしていく
  • 巻頭や巻末に補足ページを入れる
    • 巻頭にキャラクター紹介を入れるなど
    • 巻末に自己紹介や絵本に込めた思いを書くなど

電子書籍出版編

kindle向けの電子書籍を作成する場合、kindle公式が提供している電子書籍作成ソフトを無料で使うことができます。

  • 電子書籍作成に使用するソフト
    • 英語の絵本を作る場合
      • Kindle Kids' Book Creator ←日本語非対応
        • ソフト内で文章を打ち込むことができます。ソフトで文章を打ち込むと、音声読み上げや文字拡大などの機能が使用できます。(ソフト内で日本語の文章を入力することができますが、kindleに登録する際にエラーが発生するので、実質日本語には対応していません。)
    • 日本語の絵本を作る場合
      • Kindle Comic Creator
        • ソフト内で文章を打ち込むことはできません。そのため、音声読み上げや文字拡大などの機能は使用できません。
        • 事前に絵の中に直接文章を書いておく必要があります。
  • kindle direct publishingに絵本データをアップロード
    • 絵本データができたら、kindleのサイトにデータをアップロードします。
    • サイト内で、絵本のタイトルや説明文、価格設定などを行い、出版します。
    • サイト内で、著者ページを作成することもできます。

まとめ

今回、初めて絵本を出版してみて、出来上がりをkindleのアプリで読んでみると、「これで私も絵本作家として一歩を踏み出せたのか」と感慨深い気持ちになりました。昔から何か本を出版してみたいと思っていましたが、こんなに簡単に本を出版できるのかと驚きました(電子書籍ではありますが)。

絵本を作っている時間は楽しく、これからもライフワークとして絵本を作っていきたいなと思いました。 そして、私の絵本を手に取っていただいた方々、ありがとうございました。